一人暮らしを始めると、ネット通販やフリマアプリでの荷物のやり取りが一気に増えます。そのぶん、スマホに届く「宅配便の不在通知」を装った偽SMS(スミッシング)に接する機会も増えます。
「あわせて読みたい」でも紹介している闇バイトやSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺と同じく、こうした詐欺は「お金がない」「急いでいる」というすきを狙ってきます。今回は、大学生の生活に特に入り込みやすい宅配便偽SMSについて、一次情報をもとに見分け方と対処法をまとめます。
そもそも「スミッシング」とは
スミッシング(Smishing)とは、SMS(ショートメッセージ)を使ったフィッシング詐欺のことです。フィッシング対策協議会が2026年6月に公開した「フィッシング対策ガイドライン2026年度版」でも、「宅配便の不在通知を装う不正なSMSも頻出しており、主に国内の携帯電話番号から送信されている」と指摘されています(フィッシング対策協議会「フィッシング対策ガイドライン2026年度版」より)。
典型的な文面は「お荷物のお届けにあがりましたが、ご不在のため持ち帰りました」といったもので、記載されたURLをタップすると本物そっくりの偽サイトに誘導され、偽アプリのインストールやID・パスワードの入力を求められます(愛知県警察の注意喚起ページより)。
見分け方①:そもそも主要宅配業者はSMSで不在通知を送っていない
愛知県警察の注意喚起によると、佐川急便・日本郵便・ヤマト運輸の3社は、いずれも公式サイトで「SMS(ショートメッセージ)による不在連絡は行っていない」旨を明記しています。つまり、宅配便を名乗るSMSが届いた時点で、まず疑ってかかるのが基本です。
一人暮らしの大学生は「荷物を頼んだ記憶がある/ないタイミング」がバラバラになりやすく、「ちょうど何か届く予定だったかも」と思い込んでリンクを開いてしまいがちです。届いた通知は一旦スルーし、荷物の状況は必ず自分でアプリや公式サイトから確認する習慣をつけましょう。
見分け方②〜⑤:フィッシング対策協議会「自分を守る7つの習慣」から
同協議会は利用者向けに「自分を守る7つの習慣」も公開しています。すべてを取り入れるのが理想ですが、大学生の日常で特に効果が高いのは次の4つです。
②SMSフィルター機能を使う スマホの設定で「アドレス帳に登録されていない相手からのSMSを受信しない/通知しない」機能をオンにできます。知らない番号からのリンク付きSMSをそもそも見ない状態にするのが一番の予防策です。
③メール・SMS内のリンクを直接タップしない 通販サイトや配送業者を確認したいときは、SMS内のURLではなく、必ずブックマークしてある公式サイトや公式アプリから開き直す習慣をつけましょう。
④OSやアプリを最新の状態に保つ スマホのソフトウェアアップデートを後回しにしないことも、既知の手口への耐性を高めます。
⑤クレジットカード・キャッシュレス決済の利用明細をこまめに確認する 万が一情報を入力してしまっても、明細をこまめにチェックしていれば不正利用に早く気づけます。学生のうちは利用額が少ない分、逆に不審な数百円〜数千円の少額決済(テスト利用)を見落としやすいので注意が必要です。
(データ確認不可:フィッシング全体の月次報告件数は協議会が毎月公表していますが、月によって変動が大きく、大学生に絞った被害件数などの統計は確認できませんでした。断定的な数字は本記事では使用していません。)
もしリンクを開いてしまったら
慌てて操作をやめようとする前に、まず次の行動を取りましょう。
- 不審なアプリをインストールしてしまった場合は、機内モードにするかWi-Fi・モバイル通信を切ってからアプリを削除する
- ID・パスワードを入力してしまった場合は、同じパスワードを使っている他サービスも含めて速やかに変更する
- クレジットカード情報を入力してしまった場合は、カード会社に連絡してカードを止める
- 判断に迷う場合や実際に金銭被害が出ている場合は、警察相談専用電話「#9110」や、契約している通信会社・カード会社の窓口に相談する
一人で抱え込まず、まずは相談することが被害拡大を防ぐ一番の近道です。
まとめ
宅配便を装った偽SMSは、一人暮らしでネット通販の利用頻度が高い大学生ほど遭遇しやすい詐欺です。「主要宅配業者はSMSで不在通知を送らない」という事実を知っておくだけでも、かなりの確率で引っかからずに済みます。あわせて、闇バイトの見抜き方やSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の見抜き方もチェックして、日常に潜むお金の詐欺リスクに備えておきましょう。
参照した一次情報
- フィッシング対策協議会「フィッシング対策ガイドライン2026年度版」(2026年6月1日公表) https://www.antiphishing.jp/report/guideline/antiphishing_guideline2026.html
- フィッシング対策協議会「自分を守る7つの習慣(利用者向けフィッシング詐欺対策ガイドライン2026年度版)」紹介記事 https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2026/06/05/55430.html
- 愛知県警察「宅配業者を装った偽のSMSに注意!」 https://www.pref.aichi.jp/police/anzen/cyber/caution-information/takuhaisms.html
- 闇バイトを見抜く5つのサイン」 https://kanegahosiidaigakusei.com/287/
- 「SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺を見抜く5つのサイン」 https://kanegahosiidaigakusei.com/294/

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