【2026年最新】大学生のバイト、稼ぎすぎ注意!「年収の壁」が変わって奨学金・大学無償化にも影響するって本当?

後期の授業が始まり、「シフトを増やして稼ぎたい」「サークルの飲み会代や旅行代を貯めたい」と考えている大学生も多い時期だと思います。ただし2025年度(令和7年度)の税制改正によって、いわゆる「年収の壁」の金額が大きく変わりました。しかもこの壁は、税金だけでなく奨学金や大学無償化(授業料等減免)にも関係してくる可能性があります。

「103万円までしか稼いじゃダメ」というイメージのまま働き方を決めていると、実は損をしていたり、逆に知らないうちに奨学金の審査に影響する収入になっていたりするかもしれません。この記事では、2026年9月時点で公表されている情報をもとに、大学生が知っておきたい「年収の壁」の変化と、奨学金・大学無償化との関係を整理します。

そもそも「年収の壁」とは何が変わったのか

これまで一般的に言われてきた「103万円の壁」は、所得税がかかり始めるライン(基礎控除38万円+給与所得控除65万円)のことでした。2025年度の税制改正により、この基礎控除や給与所得控除の仕組みが見直され、所得税の課税最低限が引き上げられています(辻・本郷税理士法人の解説記事などによる)。

さらに、19歳から22歳(正確には「19歳以上23歳未満」)の子を扶養する親などを対象にした新しい控除「特定親族特別控除」が創設されました。この控除の対象になる年収のレンジは、複数の税理士法人・自治体の解説によると「給与収入123万円超~188万円以下」で段階的に控除が受けられる仕組みとされています。控除が満額受けられる上限の目安は150万円前後、住民税ベースでは160万円前後という解説が多く見られますが、控除額の細かい金額(45万円なのか63万円なのか)は情報源によって表記の揺れがあり、本記事では断定を避けます。正確な金額・適用時期は国税庁の公式サイトや在籍する大学の学生課、税理士に必ず確認してください。

なお、東京都町田市の解説ページによれば、この特定親族特別控除は「令和8年度(2026年度)の個人住民税」から適用されるとされています。つまりこれは2025年中の収入に対する話であり、2026年に大学生活を送っている皆さんにとって、まさに「今」関係してくる制度変更です。

「年収の壁」は奨学金の審査にも関係してくる

意外と知られていませんが、大学生本人のアルバイト収入は、日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金の審査にも影響することがあります。JASSOの公式FAQ「奨学生本人の収入(所得)も判定に影響するのか」によれば、学生本人の給与収入が一定額(同FAQでは目安として110万円程度が挙げられています)を超えると住民税が発生し、その本人の所得情報が奨学金の支援区分(第Ⅰ区分・第Ⅱ区分など)の判定に関わってくる可能性があるとされています。

つまり、「家庭の年収は基準内だから安心」と思っていても、本人がバイトを頑張りすぎた結果、奨学金の支援額が減ったり、区分が下がったりするリスクがゼロではないということです。JASSOのFAQでは、こうした学生に対して確定申告や年末調整で「勤労学生控除」を活用するよう案内されています。勤労学生控除は、一定の要件を満たす学生本人の所得税・住民税を軽減できる制度なので、バイト収入が多くなりそうな人は必ずチェックしておきたいポイントです(勤労学生控除については扶養控除等申告書の記事でも詳しく解説しているので後述のリンクを参考にしてください)。

「多子世帯の大学無償化」にも本人の扶養状況が関わる

2025年度から始まった「多子世帯への高等教育無償化」(扶養する子どもが3人以上いる世帯を対象に、所得制限なく授業料・入学金を減免する制度)も、今回の年収の壁と無関係ではありません。大阪大学の案内ページによれば、この制度の対象となるには、税法上、生計維持者に「扶養親族」として認定されている必要があります。

ここで重要なのが、学生本人の年収が上で説明した「特定親族特別控除」の対象ライン(給与収入188万円)を超えてしまうと、税法上の扶養親族から外れてしまい、多子世帯無償化の対象からも外れる可能性があるという点です。つまり「稼ぎすぎ」は、単に所得税・住民税が増えるだけでなく、家族全体で受けている大学無償化の恩恵そのものを失うリスクにもつながりかねません。対象となっている家庭の学生は、自分のバイト収入がどのラインにあるか、保護者や大学の窓口と一緒に必ず確認しておくことをおすすめします。

大学生が今すぐできる3つの対策

①年間の見込み収入を「月割り」で把握する 繁忙期に一気にシフトを入れると、気づいたときには年収の壁を超えていた、という事態になりがちです。給与明細やシフト表をもとに、1月から12月までの累計見込み額を月ごとに管理しましょう。

②掛け持ちバイトは合算で考える 複数のアルバイト先を掛け持ちしている場合、税金や社会保険の判定は基本的に全ての勤務先の収入を合算して行われます。1つのバイト先だけで壁を超えていなくても、合算すると超えているケースがあるので注意が必要です。

③奨学金・授業料減免を受けている人は必ず窓口に相談する 給付型奨学金や多子世帯無償化などを利用している場合、収入が増えそうになった時点で、大学の学生支援課やJASSOに相談するのが安全です。年末になってから慌てるより、早めに確認したほうが選択肢が広がります。

まとめ

2025年度の税制改正で「年収の壁」は103万円から150万〜160万円程度へと大きく緩和されましたが、上限(188万円)を超えると扶養から完全に外れる仕組みは変わっていません。さらに大学生の場合は、税金だけでなく奨学金の審査区分や多子世帯の大学無償化にまで影響が及ぶ可能性がある、という点が社会人のアルバイトとの大きな違いです。

「稼げるだけ稼ぐ」のではなく、自分や家族が使っている制度を踏まえたうえで、年間の収入計画を立てることが、結果的に手取りを最大化する近道になります。制度の詳細や自分の家庭への適用については、必ず国税庁・JASSO・大学の窓口など一次情報源で確認するようにしましょう。

あわせて読みたい

(本記事は2026年9月時点で確認できた情報をもとに作成しています。税制・奨学金制度は改正される可能性があるため、必ず国税庁・日本学生支援機構(JASSO)・在籍大学の窓口で最新情報をご確認ください。)

「【2026年最新】大学生のバイト、稼ぎすぎ注意!「年収の壁」が変わって奨学金・大学無償化にも影響するって本当?」に2件のコメントがあります
  1. […] また、アルバイト収入を自己投資に回す前に、まずは自分の収入がいくらまでなら税金や扶養に影響しないのか、「年収の壁」を把握しておくことも大切です。→ 【2026年最新】大学生のバイト、稼ぎすぎ注意!「年収の壁」が変わって奨… […]

  2. […] 「103万円の壁」(従来の所得税の壁で、2025年度税制改正により基準が引き上げられています)とはまったく別の制度である点に注意してください。103万円側の壁については、当サイトの「【2026年最新】収入基準の変更まとめ」で詳しく解説しています。 […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です