「金利が下がったら、どんな株が上がりやすいの?」
株式投資を始めると、一度は気になるテーマではないでしょうか。
金利は企業の業績や投資家の資金の流れに大きな影響を与えます。
特に金利低下局面では、
- 不動産
- REIT
- 成長株
- 借入金の多い企業
- 消費関連企業
などが注目されることがあります。
実際、金利上昇局面では不動産株が売られやすくなる一方、金利低下は資金調達コストの低下や不動産の評価額上昇につながる可能性があります。
今回は、金利が下がるときに注目したい企業5選を紹介します。
まず重要!「金利が下がってから買う」では遅い可能性がある
この記事で最も覚えておいてほしいのが、このポイントです。
金利が下がったから株価が上がるとは限りません。
なぜなら、株価は将来を予想して動くからです。
例えば、
「景気が悪くなりそうだから、中央銀行が近いうちに利下げするかもしれない」
と市場が予想したとします。
すると、実際に利下げが行われる前から、
「これから金利が下がるなら、この企業に追い風になるのでは?」
と投資家が考え、株価が先に上昇することがあります。
つまり、
利下げ発表
↓
株価上昇
とは限りません。
むしろ、
利下げ予想
↓
株価上昇
↓
実際に利下げ
という順番になることもあります。
そのため、金利が下がったことを確認してから買えば必ず儲かる、という考え方は危険です。
金利低下で株価が上がりやすい理由
金利が低下すると、企業にとって大きなメリットの一つが資金調達コストの低下です。
例えば、企業が銀行からお金を借りて不動産を購入したり、設備投資をしたりする場合、金利が低くなれば利息負担を抑えやすくなります。
また、投資家にとっても債券などの利回りが低下すると、相対的に株式の魅力が高まることがあります。
さらに、将来大きな利益を生み出すことが期待される「成長株」は、金利低下によってバリュエーションが上がりやすくなる場合があります。
金利が下がると注目したい企業5選
ここからは、金利低下局面で注目したい企業を5社紹介します。
① 三井不動産
金利低下で注目したい代表的な業種が不動産です。
その代表的な企業の一つが三井不動産です。
不動産会社は、土地や建物を取得・開発する際に多額の資金を必要とします。
そのため、金利が低下すると資金調達環境が改善する可能性があります。
また、金利低下によって不動産の収益性が相対的に魅力的になれば、不動産価格の上昇につながる可能性もあります。
実際、低金利による資金調達環境の改善や不動産の現在価値上昇は、不動産株のプラス材料として考えられてきました。
三井不動産を見るポイント
- 金利水準
- オフィス需要
- 商業施設の業績
- 住宅販売
- 不動産価格
- 有利子負債
などをチェックするとよいでしょう。
② 三菱地所
三菱地所も金利低下局面で注目したい不動産企業です。
不動産会社は、金利上昇によって借入コストが増えることが株価のマイナス材料になりやすい一方、金利低下はその逆の効果を期待できます。
特に長期金利が低下すると、不動産投資に必要な資金を調達しやすくなることが期待されます。
ただし、
「金利が下がる=不動産株が必ず上がる」
わけではありません。
景気が悪化しているために金利が下がっている場合、オフィス需要や住宅需要などが弱くなり、不動産会社の業績に悪影響が出る可能性があります。
ここは非常に重要です。
③ 大和ハウス工業
3社目は大和ハウス工業です。
大和ハウス工業は住宅だけではなく、商業施設や物流施設など幅広い不動産関連事業を展開しています。
金利低下によって住宅ローン金利が低下すれば、住宅購入を検討する人にとっては購入しやすい環境になります。
また、不動産関連企業にとって資金調達環境が改善することもプラス材料になります。
ただし、住宅市場は金利だけで決まるわけではありません。
- 住宅価格
- 建築資材価格
- 人件費
- 世帯所得
- 住宅需要
なども確認する必要があります。
④ リクルートホールディングス
「金利低下=不動産株」というイメージが強いですが、実は成長株にも注目できます。
その一例がリクルートホールディングスです。
成長株は、現在の利益だけではなく、将来の利益成長を期待されて株価が形成される傾向があります。
金利が低下すると、将来得られる利益を現在の価値に換算したときの価値が高まりやすくなります。
そのため、金利低下局面では成長株の株価が上昇しやすくなることがあります。
特に、
「今は利益が小さいけれど、将来大きく成長する」
と期待されている企業ほど、金利変化の影響を受けやすい傾向があります。
ただし、金利が下がれば成長株なら何でも上がるわけではありません。
最終的には、
「本当に利益が成長するのか」
が重要です。
⑤ ソニーグループ
5社目はソニーグループです。
ソニーグループのような大型成長企業も、金利低下局面で注目されることがあります。
理由の一つは、成長期待の高い企業ほど金利変化によって株価の評価が変化しやすいからです。
例えば、
「今後10年間で大きく利益を伸ばす」
と期待されている企業の場合、金利が高いと将来利益の現在価値が低く評価されやすくなります。
逆に金利が低下すると、将来利益の価値が相対的に高まり、株価の評価が上昇する可能性があります。
もちろんソニーグループの場合は、ゲーム・音楽・映画・エンターテインメント・金融など複数の事業を展開しているため、金利だけで株価を判断することはできません。
金利低下で注目したい5社をまとめると
今回紹介した企業をまとめると、以下のようになります。
| 企業 | 金利低下で注目する理由 |
|---|---|
| 三井不動産 | 資金調達コスト低下・不動産価値への期待 |
| 三菱地所 | 不動産投資・資金調達環境の改善 |
| 大和ハウス工業 | 住宅需要・不動産投資への追い風 |
| リクルートHD | 成長株のバリュエーション改善期待 |
| ソニーG | 将来利益の現在価値上昇への期待 |
特に分かりやすいのは、
金利低下 → 不動産
と、
金利低下 → 成長株
の2つです。
「金利低下=すべての株が上がる」わけではない
ここまで読むと、
「じゃあ金利が下がったら不動産株と成長株を買えばいいんだ!」
と思うかもしれません。
しかし、そう簡単ではありません。
例えば、景気が急激に悪化したために中央銀行が利下げを行うケースがあります。
この場合、
金利低下
↓
企業の資金調達環境は改善
というプラス材料がある一方、
景気悪化
↓
企業の売上・利益が減少
というマイナス材料も発生します。
そのため、
「利下げの理由」
を見ることが非常に重要です。
利下げには2種類あると考えよう
初心者の方は、次の2パターンを覚えておくと分かりやすいです。
パターン① 景気が良い中での利下げ
景気が比較的安定している中で金利が下がる場合、
- 企業の借入負担が減る
- 消費が増える
- 設備投資が増える
- 株式に資金が向かう
など、株式市場にとってプラスになる可能性があります。
パターン② 景気悪化による利下げ
一方、景気が急速に悪化しているために利下げする場合は注意が必要です。
金利は下がっても、
- 消費減少
- 企業利益減少
- 失業率上昇
- 設備投資減少
などが起こる可能性があります。
つまり、
「利下げ=株価上昇」ではない
ということです。
実はREITも金利低下で注目されやすい
今回の5社には入れていませんが、金利低下を考えるうえでJ-REITも覚えておきたい投資対象です。
REITは不動産を保有し、賃料などを収益源として投資家に分配する金融商品です。
REITは借入金を利用して不動産を取得するため、金利上昇による借入コストの増加が重荷になりやすい一方、金利上昇が落ち着けば価格反発が期待されることがあります。
2026年には金利上昇を背景にJ-REIT市場が低迷した一方、その後は反発する動きも見られています。
そのため、
「金利がこれ以上上がらない」
という見方が広がった段階でも、REITが注目される可能性があります。
一番大切なのは「金利の方向」だけではない
株式投資では、
「金利が上がるか?」
「金利が下がるか?」
だけを考えるのでは不十分です。
重要なのは、
「市場がすでに何を織り込んでいるのか」
です。
例えば、
「3か月後に利下げする」
と市場が予想している場合、実際の利下げまでに株価が大きく上昇している可能性があります。
その状態で実際に利下げが行われても、
「予想通りだった」
として株価があまり上昇しないこともあります。
逆に、利下げが予想されていなかった場合には、サプライズとして株価が大きく動くこともあります。
まとめ|金利低下では「不動産」と「成長株」に注目
今回は、金利が下がるときに注目したい企業として、
- 三井不動産
- 三菱地所
- 大和ハウス工業
- リクルートホールディングス
- ソニーグループ
を紹介しました。
金利低下では、資金調達コストの低下が期待できる不動産関連企業や、将来利益の現在価値が高まりやすい成長株などが注目されることがあります。
ただし、最後にもう一度重要なことを言います。
「金利が下がったから株を買えばいい」というわけではありません。
株価は未来を先取りして動きます。
そのため、
利下げ予想
↓
株価上昇
↓
実際に利下げ
ということもあります。
だからこそ、
「今の金利はいくらなのか?」
だけではなく、
「これから金利はどうなるのか?」
そして、
「その予想を株価はすでに織り込んでいるのか?」
を見ることが大切です。
金利と株価の関係を理解すると、ニュースで「利上げ」「利下げ」という言葉が出てきたときに、どの企業に影響がありそうなのかを考えやすくなります。
関連記事
- 高金利のときに株価が上がりやすい企業5選|金利上昇で注目したい業種とは?
- NISAの成長投資枠で買うべき銘柄5選|大学生が長期保有したいおすすめ株
- 【大学生必見】楽天経済圏を徹底解説|楽天カード・楽天銀行・楽天証券でお得にポイントを貯める方法
